今回出来たのは波の様に見える織り地と人魚のパーツから海を舞台にした
人魚姫の場面をイメージしたブローチです。
王子様の乗る船を見つめ、再会を夢見る人魚姫の一途さに胸を打たれます。
~「人魚姫」の意外な結末~
昔話や童話は子供向きの内容にするために
元のお話を編集したり省略したりすることがよくありますが、
人魚姫についても当てはまっている事が分かり驚きました。
それは「人魚のひいさま」(アンデルセン作・楠山正雄
という昔に訳されていたお話で、
一般的に知られている結末のその後まで書かれていました。
(ひいさまは「姫様」という意味だと思います。)
~泡になった後の人形姫のその後のあらすじ~
人魚姫は泡になった後、海から浮かんで空気(空の精)になり、
同じ空の精の仲間たちと子供のいる場所に行き、
300年善い行いをするお勤めがあることを聞きます。
(暑い場所では涼しい風を起こしたり、花の香りを届けたり等々)
そしてそれが済むと限りのない命を授かるので
仲間とともにそれを目指していくという結末でした。
(言葉がとてもきれいなので、機会がありましたら
全編を読んでみてください。)
劇中では全編を通して人間と人魚の生きる時間の長さの認識の違いが
鍵になっていて死生観の解釈が難しい所もありますが、
人魚姫に仲間が出来て子供たちが笑顔になるために頑張り、
最後には王子様と王妃様を祝福する姿が描かれていたのは驚きでした。
そして何より悲しいだけで終わっていなくてホッとしました。
人魚姫について何気なく調べているうちに偶然知った結末でしたが、
読む人の対象年齢や訳し方でこんなにもお話の印象が変わるんだと、
改めて本の面白さや不思議さを感じました。
昔読んだお話も読み返してみると、また違った発見が
あるかもしれません。📖
~作品や出品について~
サイズは4㎝角で中綿が入っていてクッションの様になっています。
どちらも藍染めした糸で織っていて、船には阿仙という染料で染めた糸を
使いました。
このブローチも今月のイベントに出品します。
日にちが続いてきているので、作品作りや選別のペースを
上げていきたいと思います。
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