筬に通った糸は綜絖(そうこう)という、
たて糸を決まった組み合わせで上下させる部品に通しはじめました。
(この筬通し→綜絖通しという工程の順番は織り手さんによって変わります。)
今回は縞模様があるので、縞模様の境目を活かして
織り模様が変わる境目にもなるようにしました。
手元をアップにしたところです。
綜絖の真ん中には穴があり、そこにたて糸を通して行きます。
綜絖に通した経糸はひと模様ごとにまとめておきます。
手間はかかりますが、これが一番確実だったりします。
経糸に模様があるときは色の変化があるので、
単色の時とはまた違った楽しみがあります。
長い道のりですが、焦らずしっかり通していきたいと思います。
📝糸へんメモ:綜絖のこと。
綜絖の材質は産地や織り機によって金属製のものや、
撚りがしっかりした糸で作ったものなど様々なものがあります。
私が使っている高機(たかばた。椅子に座って織る織り機を指します。)では
前者の金属製の綜絖がよく見られます。
また高機でも昔の織り機や平織りなど使う綜絖の枚数が少ない場合は、
織り手自身や分業の職人さんなどが糸の綜絖を
織る布のたて糸の密度に合わせて作ったりするところもあります。
糸の綜絖は2本の糸が真ん中部分で交わっていて、
その部分にたて糸が通っています。
ちなみに地機(じばた。紬や繊細な麻織物を織るのによく使われる織り機)では、
織り手自身がたて糸を張って織るためにこまめに張り具合を微調整したり
たて糸が斜めにかかっていることもあるのか、
見学に行ったところでは糸で作られた綜絖がかかっていました。
他の形の織り機ではまた違った方法で綜絖を使っているので、
また別の機会でご紹介したいと思います。
織り機がたくさんあるように綜絖などの織る仕組みや道具も実に多種多様なので、
落着いて旅行に行けるようになったら、
ぜひその土地の織物と織り機をご覧になってみてくださいね。
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