oribiyoriのブログ

草木染め、手織りした作品、また綿栽培や染め織りに関することを書いています。

「良い色(1116)の日」にちなんで。

 今日11/16は語呂合わせで良い色(いいい染める際に参考にしている本をご紹介したいと思います。

 

 そこで今回は染色をするうえで参考にしている、好きな色の組合せ方や

その色の組合せが時代によってどう変わったかについて触れてみたいと思います。

 

 伝統色と植物染料の関わり

 昔の染めはほとんどが植物染料で染められていることから、

伝統色と言われる色には茜色や藍色、刈安色という様に染料の名前が

そのまま色の名前になっているものがあり、

植物で染められていたことがよくわかります。

 また、江戸時代での団十郎茶や芝翫茶というように、

有名な歌舞伎役者がよく着ていた衣装がもとになる文化的な面から

名付けられた場合もみられます。

    

茜(日本古来の茜は大変希少で手に入りにくいため、

西洋茜やインド茜を使用しています。)と茜で染めた糸

 

~繧繝(うんげん)彩色から重ねの色目へ~

繧繝彩色

 現代風に言うと同系色のグラデーションの配色で、私自身も好きな配色です。

こういった組み合わせは古代からあったようで、

赤・青・紫・緑系を中心にお寺の装飾や染織品に多く、

正倉院展でもこの配色で装飾された宝物をよく見かけます。

 この時代は唐やペルシャなどの文化の影響を受けているからか、

どことなく鮮やかでエキゾチックな印象があります。

かさねの色目

 そして平安時代に移るとかさねの色目と言って、

十二単などの装束を着るうえでよく使われる配色になりました。

 特に平安時代は外国の文化の影響が少なくなり、

四季それぞれの自然の色彩をモチーフに配色されるようになったからか、

色名も植物の色合いから付けられたりグラデーションの段階も増えて

繊細な配色が特徴的です。

 手や裾に向かって色が濃くなっていくパターンや、逆に薄くなっていくパターン等、

グラデーションの配置の方法も色々あって、

その配色ごとに名前が付いているところも驚きです。

 平安時代十二単:裾や袖の色の配色は季節感などを表すうえで

とても重要なポイントだったと思われます。

 

 また、江戸時代には藍染めのみでグラデーションの縞模様を作ったりと、

時代によって配色の仕方やメインに使う色合いは変わりますが、

昔から色や配色を大事にしてきたんだなという事が分かります。

 

 色彩は身近すぎて普段意識することは少ないものの、

こういった記念日をきっかけに色彩について思いをはせてみるのも

良いかもしれません。 

 

(参考写真の衣装は京都経済センターの時代衣装の展示で観た時代衣装です。)

 

 

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