この数日は寒いながらもお天気が良さそうなので、
少なくなっていた黄色系統の糸として「黄檗(きはだ)」という染料で
木綿糸を染めました。
~きはだのこと~
きはだは山林に育つミカン科の落葉樹で、外側の硬い皮は茶色ですが内側の皮は
鮮やかな黄色になっています。
ここから「黄檗(きはだ)」と言われ、染料としても古代から使われてきました。
「染料としても」というのは、この木には防虫効果があり、
古代から戸籍や経文など長く保存する必要のある文書は
きはだで染めた紙を使ったり、漢方薬の材料として奈良や和歌山で
利用されてきたり、と様々な場面で大活躍してきた樹木です。
染料としての話に戻ると、きはだは緑の色を染める際に
藍染めと掛け合わせる染料として古くから染められてきました。
きはだ染めの黄色は明るい印象の色合いが多く、
明るい気分になれます。
特に春に向けた作品を作るのにこの染料で染めた糸で織ることが多いです。
~きはだを染める~
染料としてのきはだは樹皮がチップ状になっていて、
それを何回か煮出したのを足して染めます。
糸はあらかじめ媒染剤(発色や色止めをする役割のある助剤)を
わずかに溶かしたお湯に一定時間浸し、染める下準備をしておきました。
そして、下準備をした糸を繰りながら染めてから
最初の写真にある様に染液の中でじっくり染めていきます。
染まった糸はいったん冷まし、また媒染→染めの順に進めていきます。
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