oribiyoriのブログ

草木染め、手織りした作品、また綿栽培や染め織りに関することを書いています。

親子で楽しめる「そめ」と「はたおり」のおはなし

 
 機織りが描かれる昔話や小説といえば
『鶴の恩返し』が有名ですが、
それ以外にも染織の場面が出てくるお話があるか探してみて出会った本です。
 どちらも心温まるお話になっているので、
小さい子供さんにも楽しみながら
染めや織りに親しんで いただけると思います。
 
●糸紡ぎのおはなし
『たぬきのいとぐるま 
みんなでよもう!日本・世界の昔話ーⅠ 』
文:木暮正夫 
絵:水野二郎 
チャイルド社 
 ある時罠にかかった狸が、山里に住むおかみさんに助けられます。
 狸はおかみさんを手伝うために糸車の回し方を覚え、
おかみさんときこりのだんなさんが
冬で 家を留守にしている間にたくさん糸を紡いで、
恩返しをするというお話です。
 
●機織りのおはなし
 『はたおりオーリー』
絵と文:原婦美子 
考古堂
 主人公のオーリーという女の子が
大好きな機織りを通して、友達との楽しい繋がりが
描かれています。
 実際に織った布が景色やオーリーが織った布として
ふんだんに使われていて、 読んでいるうちに
自分も色々な布を織りたくなってきました。    
 
 ●「そめ」について
また、『銀河鉄道の夜』の宮沢賢治
染めをめぐる人たちについてのお話を書いていた事を 知り、嬉しい驚きでした。
○『紫紺染めについて』 
宮沢賢治 著 
宮沢賢治が故郷・岩手に伝わる伝統工芸で
「南部紫紺染」を再び興そうと活動していた人たちの事を描いたお話です。
 紫草について知る男の、のびのびとした雰囲気と
彼を街に呼んで紫紺染めについて調べようと
熱心になっている人たちとのかけあいが
コミカルに描かれていました。