oribiyoriのブログ

草木染め、手織りした作品、また綿栽培や染め織りに関することを書いています。

変幻自在?使う場面で姿を変える「糸」のフシギ。

綛(かせ)糸にしている所

少量で買ったコーン巻(まき)

編み物でおなじみの玉状態の糸

 買っておいた糸を洗っていたら、ふと糸について気づいたことがありました。  一般の手芸店では編み物に使われる「玉巻き」や、刺繍糸などの小さい「綛(かせ)」などの小分けになった糸はありますが、 束の大きい生成りの「綛(かせ)糸」やコーンという円柱形の厚紙に巻いた「コーン巻(まき)」をあまり見かけません。  ですが、染織や編み物がたくさん必要な人に向けたお店ではむしろ後者の糸の形が多く、 その差は何なのか不思議に思いました。  特にコーン巻きの糸は、繊維工場で使われる場面が多く、糸自体もしっかりと巻かれているので、 目一杯に巻かれたコーンはずしりと重いです。  そのコーンの糸を染織に使いたい場合は、まず輪っかの様な「綛(かせ)」という状態に巻き取ります。(生成りの糸は糸を作る時に付いた油分などを洗い落とす必要があります。)  また、伝統工芸の織り工場ではたくさんのかせの糸を使って経糸(たていと)を作っている場面がよくみられます。  ただ、個人で使う場合はその輪の状態をキープする道具がまた別に必要となります。 そして、それとは反対に家庭で編み物をしたり、コンパクトに持ち歩きたい時は玉巻きが便利です。  糸を使う場面や使う人によって、様々な形で使われているところがとても面白いです。