oribiyoriのブログ

草木染め、手織りした作品、また綿栽培や染め織りに関することを書いています。

奈良の伝統行事「お水取り」と正倉院展

東大寺・お水取り 二月堂


~春を告げる伝統行事・お水取り~
 毎日寒いですが、もう少しすると奈良の東大寺
「お水取り」という、伝統の行事が行われます。
 
 写真は以前見に行った時の物で、
行事の中の一つである二月堂での松明をかざす
「おたいまつ」が始まる前です。
 
 この行事が終わると不思議と空気が
温かくなって春に近づくといいます。
春まであともう少し。
 
正倉院展
 また、この前古代からの染料に触れたことから
正倉院展について少し。
 
 古代の染め織りについて知ろうと思った時、
奈良の正倉院に保管されている
宝物(ほうもつ)の中にあるたくさんの染織品から
色々と知ることが出来ます。
 
 そして年に一度、調査などを兼ねて
奈良国立博物館で毎年秋に公開されます。
 
 染織の分野では幟(のぼり)の大きさが印象的でした。 中の芯地にも絹の生地が使われていたり、
縁取りや模様の一部に錦で織られた
豪華な布が使われていたりと感動しきりでした。
 
 幟は何枚かあったそうで、
法要の時に大仏殿の前でその幟たちが
はためいている光景はどんなに素晴らしかったろうかと、想像しただけでも昔の人々の強い意志や
想いの様なものが 感じられます。
 
 染織品の宝物繊維という性質上
色あせてしまっているものもありますが、
綺麗に形や色合いが残っているものもあり、
とても1300年以上昔の物とは思えず
不思議な気分になります。
 
 今年はどんな染織品に出会えるか楽しみです。