~中世の色彩について~
武士の世の中になって世の中に色々な変化が起こりましたが、服装においても 大きな変化が起こりました。
今まで下着として着ていた小袖が
表着として着られるようになったり、
武士の中で茶の湯の文化が盛んになったり、
また南蛮渡来の珍しい織物が贈り物として
喜ばれたりしたりと、
武士の生活様式や行動が中心となった
文化のイメージが強いです。
鎌倉、室町時代の女性の衣装です。
働く女性たちの服装。身幅が広くてゆったりと着ています。
色あいもはっきりした色合いが人気でした。
はっきりした赤は 鎧や装束などによく見られます。
(武田家、真田家、井伊家の赤い鎧、ラックやコチニールなどで
染められた猩々緋(しょうじょうひ)と言われる、
とても鮮やかな赤い色の陣羽織など。)
辻が花という、染めと刺繍が合わさった豪華な技法。
~個性豊かな戦国武士や人々の装い~
昔は戦国時代はいつも戦があり、
一見文化が育ちにくい時代というイメージが強くありました。
しかしドラマや美術館などの展示を見てみると、
実は戦国から徳川時代の間は新しい染め方や
織り方が考え出されたり、
とても個性的な兜のデザインが考え出されたりと
染織や工芸の面でも大きな変化があった時期だとも
言えると思います。
個性や機能性を重んじる空気が染織だけでなく、
工芸の技術を育てたのかな、とも思います。