文庫や新書サイズで出版されている、
染織に関して参考になった本を再び御紹介したいと思います。
●日本の色について
○『色の名前で読み解く日本史』
中江克己 著
青春新書
日本の色の名前が季節のイメージで分け、
その色にまつわる歴史と共に紹介されています。
ここに載っている季節それぞれのイメージの色が、
それまで自分が持っていたイメージと合っていたり、
そうでもなかったりと比べてみるのも
楽しいかもしれません。
こちらのシリーズは新書より少し大きな「選書」というシリーズで出版されています。
●染料や染めについて
○『染料の道 シルクロードの赤を追う』
村上道太郎 著
NHKブックス
赤い色の染料やそれを使って作られた染織品をもとにして、
染料が古代のシルクロードを通して
日本に伝わってきた歴史や経緯について述べられています。
●昔の機織りのある風景や
機織りに携わっていた女性たちの記録
井上光三郎 著
秩父銘仙の産地の織りに携わる女性達に聞き取りをし、
その生活の変化を記しています。
地元に生まれてそこの織りをする人や、
他の土地から仕事のために秩父に移ってきて働く人など
それぞれの立場の女性たちの悲喜こもごもが機織り唄に込められていたと思うと、
何とも切ない気分になります。