仕立ての作業がひと段落してきたので、
次の作品の機かけ作業も再開です。
筬(おさ)に経糸(たていと)が通ったので、
次の綜絖(そうこう)通しに移ります。
4枚の綜絖(そうこう)に順番に糸を通して行きます。
~「そうこう」で織物の表情が決まる?~
織物は一般的に機(はた)にかけた経糸を一本おきに
交互に上下させ、その間に緯糸(よこいと)を
織りこんで行くことで出来ていきます。
そしてその経糸の上がり方を色々と変えることで
機を織る時点で模様が出来たり、
布に立体感が出たりすることがあります。
変わり織りをする場合は、織り柄を作るために
4枚の綜絖にそれぞれ糸を通して行くので緊張します。
(織り機によってはそれ以上の枚数の綜絖を付けられることも。)
なので、織る段階になってちゃんと織り柄が
出来た時はほっとして嬉しくなります。
織り方は色々あって、伝統的な織り方を元にしています。時に他の織り方を混ぜたりすることで
様々な柄を織り出すこともでき、
織物の奥の深さを感じます。
~「そうこう」もいろいろ。~
そうして機織りに欠かせない「そうこう」ですが、
織り機や織り方によってその形や素材も様々です。
○木の棒や板とそうこうで織るパターン。
ひとつの例として、小さな織り機で織る時の形を挙げてみます。
シンプルな仕組みで、筒や棒と糸で交互に糸を上下させて織っていきます。
この形は多くの織り方で使われています。
また素材では、私は金具で出来た綜絖が付いていますが、昔の機や昔から手織りの機を使う地域では
糸で出来たものを使ったりしています。
織物の産地を訪れた際、織り機や仕組みにも
ぜひご注目ください。
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