~媒染(ばいせん)を経て~
染まった糸は色が定着しやすいように、また更に色が出やすいように
ほんの少しの金属成分を含んだお湯に浸すことをします。
このことを媒染(ばいせん)と呼んでいます。
今回はミョウバンという、弱いアルミ系の成分を含む助剤(じょさい)を
数パーセント溶かしたぬるま湯に糸を繰りながらつけ、
しばらく置いてから糸を絞ってまた染めていきました。
ミョウバンの中の成分が糸と結びついたことで、
はじめに染めた時より色が濃くなっているのが分かります。
そして糸がある程度冷めてからさらに2回目の媒染をし、
三回目の染めをしたところでいったん作業を終えました。
~媒染で変わる色合い~
ちなみに糸の染まり具合は媒染液に浸した時に確認することが多いです。
媒染1回目 媒染2回目
媒染に使う金属成分はアルミ系などの軽い金属は明るかったり鮮やかな色合い、
反対に鉄などの重い金属は黒やグレー系統の色合いに染まります。
(鉄分で黒く染まる特徴を生かし、鉄分を含んだ田んぼや液に
草木染めした糸を浸して糸や着物を黒く染める技法も各地に多くあります。)
同じ染料で染めても媒染の仕方で全く違う色合いに染まる現象は
何度染めても不思議で、染色は化学だなと感じます。
~試し織りでよこ糸の色あいを確認~
染めの作業がひと段落したところで、
試し織りとしてたて糸と違う色合いの糸で織り込み、
織り模様をチェックしていきました。
無事に機に掛かっていることが分かったので、
実際に作品に使う糸で織り始めました。
地に使う糸はたて糸と同じ太さの糸で、飾りになる変わり織りの部分を
色を変えたり違う太さの糸で織っていこうと思います。
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