今回のよこ糸に、と白やグレー系統の様々な素材の糸で試し織りをしましたが、
ひとまずはたて糸と同じ糸で織ることにしました。
はじめは薄いグレーの方に色を合わせ、
両端の濃い部分に織り模様が現れる形にしました。(写真で一番上の部分)
ひとくちに無彩色と言っても色調や糸の風合いでがらりと織り模様の見え方が
変わります。
~織色で織り成す季節のイメージ~
よこ糸を織り込んでみて初めて分かることも多く、
織物はたて糸とよこ糸の色合いが交わってその織物の雰囲気や表情が生まれるのだと、
改めて感じます。
こういった、たて糸とよこ糸の織り成す色合わせの表現は
織色(おりいろ)といわれ、白い布を染めて色を出す染め色と並んで
昔から季節の自然を表現する方法として伝わってきました。
織色は全般的に「染めた糸で織った布の色あい」の事を指しますが、
そのなかでも異なる色のたて糸とよこ糸が合わさることで生まれる新しい色合いが、
織った布だなというのが分かりやすい感じがし、また実際に織っていても楽しいです。
ちなみに、平安時代の色の合わせ方にも異なる色を織り合わせて出す色に
季節の植物をイメージして名付けることもありました。
例えば紅色のたて糸に白い糸で織ることで「紅梅」、
紅色のたて糸に黄色のよこ糸で「朽葉」
またその色の組合せをたてよこ反対にすることで
また違う言葉が充てられていたり、と昔の人達の表現力や想像力の豊かさに
感銘を受けました。
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