oribiyoriのブログ

草木染め、手織りした作品、また綿栽培や染め織りに関することを書いています。

黒船来航が変えたもの ~着物からズボン&ハイカラさんスタイルへ~

 ~幕末~近代の色彩について~
 ペリー来航から本格的に開国をし、
海外との交易をするようになってからは
政治はもちろん様々な産業でも
大きな変化をもたらしました。
 
~政治が繊維産業も変えた~
 横浜などの港が開港したことから生糸、
お茶などの製品が港町に集まります。
(特に東京の多摩や八王子地域では
生産地と港を結ぶ街道があり、
豊かな商家や豪農の家を狙った暴漢も
現れるようになりました。
 
 そういった者達からの自衛策として
実戦向きの剣術がこの地域で盛んになり、
(その中には後に京都に行き、
新選組を結成した若者達も。)
 

だんだら

冬の五稜郭

蛤御門

 
 そして幕府が政権を手放すと、
それまでの衣服も変わり必要な材料も変わっていきます。
 例としては、
・今まで材料として地元で育てていた木綿を
外国から仕入れるようになる。
・生糸は幕末から引き続き大事な産業なので、
官営の製糸工場が出来る。
・外国から紡績や織り機の技術、
また化学染料が外国より伝わり、
繊維業界の工業化が進む…等。
 
 特に化学染料で染めた鮮やかな色合いの着物は、
それまで鮮やかな色の服を着ることが許されなかった
庶民の人々にとっては喜びだったことだと思います。

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明治・大正時代の着物というと、鮮やかな赤や紫の着物を

思い出します。

 
 明治期や大正期の着物に鮮やかな色の着物が多いのは、身分的や職業的な制約が無くなり、
やっと好きな色合いを着られたことの
喜びから来ているのかも、
と当時の衣装を見た時に思いました。